中国、高まる教育熱と平均給料の実情

2018-07-22

中国には幼少期から熾烈な教育戦争が存在します。よりよい未来を夢見て、家庭収入の多くを子どもの教育へ割くこともよくある話です。

今回の記事では平均収入を中国国家統計局と民間のデータから、児童教育の教育費例と併せて書いてみました。

中国人の収入と教育投資

この問題を調べてみようと思ったきっかけは、私が勤務する職場で日々同僚が口々にこぼす教育についての話題からでした。同僚の多くは小学生から中学生の子供を持つ親なのですが、子供の話でもちきりです。

ある同僚のお嬢さんは飛び級で国家重点中学に入学した秀才です。入学前は「 英語 、バレエ、ピアノ、数学オリンピック、習字」と1週間休む暇もなく習い事をさせていたそうです。中学入学後は数は減ったものの、休みの日は習い事で埋まります。

私には考えられないことなのですが、聞くところによると、私が暮らす蘇州市では珍しいことではないといいます。

ここで、私が気になったのはお金の問題です。現在中国の教育にかかる費用は高騰しています。これをどうやりくりしたら払えるのでしょうか…

国家統計局データに見る給与

都市圏における2016年度四半期ごとのデータです。「四季度」に見える値は一季からの累積値です。上から総収入、累計増減率、給料による収入です。

総収入を見ると33,616元(574,834円)、つまり12ヶ月で割ると一ヶ月あたり2,801元です。こちらの値は居民の平均ですので、働いている会社員だけでなく子供や老人も含めての平均だと予想されます。

18年6月08日現在の円元レートは1元17.1円)

そうだとすると仕事をしている人の実際の給料は2倍以上(約5,600元~)になるかと思います。蘇州市の専科大学(3年制の大学)からの新卒初任給が3,000元位ですので、やはりだいたい上記の値くらいが平均でしょうか。

しかしここで疑問なのは夫婦共に仮に平均5,600元の収入だとして子供の教育資金が賄えるかということです。というのも教育費がすごく高いのです。

子供の教育への投資金額

私がいる蘇州市は江蘇省に属しますが、もともと江蘇省は教育省と言われ、幼い頃から学校の教育熱が高い所として知られています。

最近ではいくぶん良くなったともききますが、中学校や高校では生徒の楽しみにしている「音楽・体育・美術」などの授業はほとんど試験科目に変更になり、学園祭や遠足などのイベントはもちろんなし授業は夜の7時8時になることは当たり前という状況です。小学校はさすがにそこまでではないようですが、前述のようにいい学校へ入るため放課後たくさんの習い事をするわけです。

現在都市圏を中心にいっそう学校外での教育熱が高まっています。前述の同僚は1年間で子供の教育費(学校外)に使うお金は4万元をくだらないといいます。

・ピアノ 250元/時間
・数学 100元/時間
・習字 50~100元/時間

等、それぞれ考えると総額がそのくらいになるのが納得できます。

こちらは「 新东方 」という有名な予備校なのですが、下の女性の方は7月からの授業がすでに(4月中旬時点)予約で埋まっています。合計15回の授業で、1,680元、やはり一時間100元ちょっとします。

しかし、やはり気になるのがお金、仮に4万元の教育費を捻出したとして、一家の生活に支障はないのでしょうか…

人材紹介会社発表の平均給与数値

(画像:智联招聘)

16年夏季派遣社員の平均給与なのですが、これら大都市の値は国歌統計局のものより高いです。実感ではおそらくこの辺が実情に近いのではないかと思います。

また、中国では副業が禁止されていないところが多いようで、上記の数字にプラスαの収入になるかと思います。そうでないと高い教育費も払えませんからね。

 中国のホワイトカラー

先日日経新聞に掲載された記事に対し、中国の多くのメディアが反応する記事を書いていました。

中国のホワイトカラーの所得、日本を超える

上記の題は中国語からの直訳ですが、これこそ日本や海外に『爆買い』を巻き起こした真実だと思います。

第一个例子是家住广州的刘女士,43岁,她以前在广州市内某日系银行的关联企业工作,“2015年6月辞职,当时的月薪为税前2万6千元。每年还能拿到相当于3个多月工资的奖金,年收入合计约为40万元。”加上刘女士的丈夫,就达到了家庭年收入90万。刘女士是1996年进入一家汽车相关日企工作的,当时工资1300元,20年来工资涨了20倍。

一例目は広州在住の女性劉さん、43歳。以前は広州内にて日本の銀行の関連企業に勤めていたが、15年6月に辞職。当時の給与は額面2万6千元だった。毎年3ヶ月分のボーナスもあり、年総計40万元の収入があった。夫の所得も合わせると一家の収入は90万元にも達した。劉さんは1996年に自動車関連の日系企業に勤めていたが、当時の給与は1300元、20年で収入は20倍へアップ。

另一个例子是也在广州上班的余先生,39岁,“从四川省的一所普通大学毕业后,也是经过三次跳槽进入了现在的公司。入职大约2年半左右,现在的月薪为3万5000元,再加上奖金,年收入约为46万元。

その他の例は広州の会社に通う余さん、39歳。四川省にて一般的な大学を卒業後、3度の転職を経て現在の会社に就職した。転職して2年半が経つが現在の給料は3万5千元、それにボーナスを加えると年間所得は46万元に達する。

(参考:腾讯新闻)

このようなホワイトカラーと呼ばれる人は、中国14億近くの1割だとしても驚くべき数字になります。

彼らが、中国国内で使い切れないお金、あるいはそもそも海外製品しか使わないという志向から海外で爆買いを巻き起こしていたのでしょう。

ジムの専属トレーナー料金(余談)

本稿の流れとは若干離れてしまいますので、最後に回しました。社会人利用の多い トレーニングジム についてお話します。

まず、入会料ですが、大手になると1年2000元位、3年4000元位がよく聞く料金です。私が入会した南京に本部を置く「金吉鳥」は2年(キャンペーン利用)で、2300元(39,330円)でした。

このように施設利用料は安いです。しかし、驚くことに専属トレーナーのレッスン料が異常(個人的にそう感じました)に高いのです。

1レッスン/1時間 360元

中国人の友人も他の日本人もだいたい300元くらいと言っていました。日本の相場があまりわからないのですが、他の物価と比べて異常だと感じました。しかし実は、民間の音楽スクール、ダンススクール、料理学校、水泳教室等習い事のレッスン料は子供に限らず皆高いのです。

つくづくお金に余裕がないと余暇を楽しめない国だと感じます。ちなみに、トレーナーに直接給与について尋ねました。平均給与(インセンティブなど込み)14,000元ということ(中国ではマッサージ師に次ぐ高給与業界だそう)です。正直やってられなくなります…。

まとめ

中国都市部の平均所得は年率6%ほどずつ増加していて、それに比例して子供の教育にもお金が回っているようです。今の大都市の子供はびっくりするほど皆、多才です。幼い頃から英才教育を受けてきていればこのような子供が多いのも納得ですね。

子供の立場に立ってみればかわいそうな気もしますが、これも将来を勝ち抜くためには仕方がないことなのでしょう。

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お読みいただきありがとうございました。

この記事を書いた人

JUNP

2008年から中国で日本語教師をすること早10年。中国でできないツイッタ-始めました。よかったらフォローお願いします。

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