2018年空港で悲劇、ロストバゲージ荷物完全紛失~賠償

2019-11-03

Peach航空の深夜便MM899羽田空港発‐中国上海浦東空港着の便で荷物がなくなるロストバゲージを体験してしまいました。それも完全紛失です。経緯から、空港、航空会社、警察の対応、事後の補償等について一切をお話ししたいと思います。

「ロストバゲージ」とは…

航空会社に預けたスーツケースなどの荷物が手元に戻ってこないことですね

一般的には一時的なロストであって、後ほど戻ってくることの方が多いようです。私の場合は一時的なロストではなく完全なロストバゲージとなりました。

私の体験談をお読み頂き事前予防(関連:海外補償付きクレジットカード)と万が一の際の適切な行動をしていただけると、今回の私の悲劇も多少報われるかと思います…。だらだらたと長文になってしまいましたが、よろしければお読みください。

ロストバゲージを意識するまで

今回利用した飛行機は格安航空会社 「PeachのMM899」(中国名:乐桃航空)、2月16日深夜2時10分羽田空港発、上海浦東空港5時着の便でした。

18年2月16日は旧正月の初日、中国では新年となる初日でした。正月連休の始まるこの前日まで民族大移動と言われるほどすごい帰省ラッシュがあるのですが、この日はすでに新年が始まっているためか、いつもより落ち着いているくらいでした。

そんな春節初日の上海浦東空港(国際空港)に降り立ちました。私は中国歴も長く、この空港自体すでに何度も利用しています。これまでとなんら変わることなく、いつもと同じように入国手続きを済ませ、ターンテーブルに向かいました。

しかし!!

「待てど暮らせど出てこない!私のスーツケース!!」

何か検査をしているのか、それとも何かの理由で遅れているのかと思い、一度トイレに行って時間をおいてみることにしました。しかし、やはりありません。嫌な予感を感じつつも、待ちました。同じフライトの乗客の荷物は時間が経つにつれ減り、ついに他のフライトの荷物が出始めました。

この時点では頭には「???」が浮かぶだけでまだロストバゲージになろうとは全く思っていませんでした。しかし、このまま待っていても出て来る気配もないので、そのフロア内にある「 荷物案内窓口」に行きました。

この段階での可能性

この段階で考えられる紛失可能性はいくつかあります。

  1. 航空会社の手違いで他の便にのってしまった
  2. 飛行機から荷物をおろすスタッフが降ろし忘れた
  3. 他のターンテーブルにのせられてしまった
  4. 他の乗客が間違えて持って行った
  5. 盗難にあった

深夜及び早朝という皆の頭が冴えていない時間でありましたし、どのケースにも可能性がありました。しかし、1日後には5以外の選択肢は可能性が少ないことがわかります。

 1・航空会社の手違いで他の便に… 
現在は電子タグなどコンピュータ上で管理していて、荷物がどこからどこまで運ばれたかは航空会社で把握できる。

 2・飛行機から降ろし忘れた 
荷物を格納していたコンテナやスペースを確認すればすぐに荷物の有無をチェックできる。

 3・他のターンテーブルに… 
持ち主が持って行かず残されたままの荷物を確認すればわかる。

 4・他の乗客が間違えて… 
単純な勘違いで持って行ったのであるとすれば、似たタイプのスーツケースが残っているはず。

この日は荷物案内窓口のスタッフに2,3の可能性を考え調べてもらいましたが発見されませんでした。このまま待っても埒が明かないのでひとまず登録用紙に必要事項を記入し、いったん空港を出、後日の発見を待つことにしました。

ロストバゲージによる損失

完全ロストになると仮定した場合失うことになる主な物品です。

  • 現金20万円ほど
  • クレジットカード
  • ノートパソコン
  • 外付けハードディスク
  • USBメモリ
  • 電子辞書
  • 今後の中国生活で使う予定だった日用品、食品
  • 友人に渡す予定だったおみやげ

被害額40万円弱相当です。

現金は昔祖母や母にもらい、御守り代わりにもっていたものです。そして、パソコンやハードディスク、USBメモリは仕事に使う道具であり、大事なデータが全て入っていました。そんな大事なものをどうして預け荷物に入れるんだと思われる方も多いでしょう。私も今になればそう思います。今思えば単純にバカでした…。

カウンターのアナウンス通り、貴重品は絶対に入れてはいけません。

荷物がなくなるまでの不運

事後振り返ってみるといろいろと不運があったなと思うことがあります。

  1. パソコンのバッテリーが故障し手荷物での持ち込みをやめた
  2. 飛行機の座席が後ろから二番目の列中央だった
  3. 上海空港の入国手続きに時間がかかった

不運その1

 パソコンのバッテリーが故障… 

パソコンは精密機器であるため、万が一を考え手荷物で機内持ち込みをする人がほとんどでしょう。私も以前までそうしていました。搭乗時間前も、フライト中もパソコンで時間をつぶせますし、手荷物が常識です。

ではどうしてそうしなかったの理由ですが、内蔵のバッテリーが故障したことにあります。ACアダプタ経由で給電しない限りパソコンが作動しない状態になっていました。デスクトップパソコンのような状態でしか使えないということです。そんなものを手持ちする理由がありませんでした。

不運その2

 座席が後ろから二列目 

飛行機は着陸後上部のベルトランプが消えてから荷物を取り出していいことになっています。その後前方のドアが開き(LCCはドアが一つ)飛行機を下りますが、よほど図々しい人間でない限り、前に座っている乗客が先に下りるのを待ちますよね。しかし、そうすると当然ながら後ろの席の客はその分下りるのが遅くなり、その分後の手続きも遅くなるわけです。

実は今回ちょっと不思議だったことがあります。あの席になった理由です。

2時10分の便なので、一般的なチェックイン開始の2時間前、つまり0時10分くらいにPeachのチェックインカウンターHに向かうつもりでした。しかし、23時20分くらいにカウンターHの近くへ行ってみるとすでに始まっているのです。

あれ、早いと思いつつもこれなら早く入って空港内でまだお店を利用できるかも(ほとんどが0時で閉店)と期待してすぐに並びます。前にも人はいましたが比較的早く並べました。15分くらい並んだと思います。私の番になり、荷物とパスポートを出しました。ほどなく…

「はい、どうぞ」と航空チケットとパスポート

不思議なのは一言も会話を交わしていないのです。 荷物の中に壊れ物がないかの注意、席は窓側通路側どちらがいいか等何も聞かれなかったのは初めてです。でもまあいいかと歩き出し、チケットの座席を見ると「 29E 」一番後ろから2列目しかも真ん中です。

早めに並んで、こんな席?と思いつつもそのまま出国ゲートに向かいました。確かに、オンラインの予約段階で席の指定は有料でできますが、それにしてもこんなに空いていないか?とちょっと不思議に思いました。

不運その3

 上海空港入国手続き 

下りる順番がほぼ最後だったので、入国手続きも遅くなりました。着いたときは外国人専用のレーンにはすでに長蛇の列。

列は最初一列ですが窓口前で5列ほどに分かれます。ここがちょっとイライラポイントでした。私が並んだ列の入国審査官がまあ態度が悪く、仕事のペースが至極遅いのです。椅子にかけていますが、あなたは社長ですかというぐらいのふんぞり返り様でペースも明らかに他の列より悪い。

時間的には大きく変わりませんが、あれにはあきれました。

ロストバゲージの確率

今回、ロストバゲージを経験しましたが、どのくらいの頻度で起こるものなのでしょう。

ネット上にも様々な数字がありますが、日本の空港では0.0…%、海外の空港によっては2%台のところもあるようです。つまり50個に1つということですね。これは多いです!

しかし、これはターンテーブルで受け取りのできなかった一時的なロストの確率であって、後に戻ってくる可能性は別にあります。一般的に航空会社、乗客の手違いによるロストバゲージの場合戻ってくる可能性が高く、手元に戻る可能性は80~90%だといわれています。

つまり、少ない確率で発生するロストバゲージですが、高確率で手元に戻るということです。ちなみに、このような場合3日以内に発見、翌日または翌々日くらいに手元に戻ってくることが多いようです。この場合は空港や航空会社から登録した住所に送ってもらえます。

航空会社、空港、警察の対応

すでに1か月弱が過ぎている現在(最初の執筆時)、発見の可能性は少ないでしょう。現在はすでに諦めていますが、事件発生から1週間ほどは不安で情緒不安定になりながらも、希望をもってできる限りのことをしてきました。その記録です。

Peach航空の対応

Peachは日本の格安航空会社(LCC)です。やはり日本の会社だけあっていざというときに信頼できる、というのが今回の一番の印象です。

確かに、現在も見つかっていませんし、1カ月後を目途に捜索を打ち切り、補償のお話があるということでその対応も考慮に入れるべきではあります(3月30日を以て賠償が済みました)が、少なくとも現段階でPeach航空にはおおむね満足です(座席の件を除いて)。その理由としては…

  1. 考えられるあらゆる可能性をあたってくれた(ようだ)
  2. 上海空港在勤の中国人スタッフを通し具体的に動いてもらった
  3. こちらの希望を聞いてくれた

やりとりはメールなのでもちろん証拠はないですが、本当にいろいろしてくれたと思います。

また、今回紛失の理由で可能性が大きいのは先にも書いた盗難です。日本から中国に荷物が送られた記録が残っていたためです。そこで「 飛行機からテーブルへ移すまでの空港スタッフ 」、「 乗客 」このどちらかが原因である可能性が非常に大きくなります。

そこで原因究明のため「2」のPeach上海空港勤務の中国人スタッフ王さん(仮名)が担当となり、いろいろと掛け合ってくれることになります。

上海空港Peachスタッフ

空港荷物係、空港警察すべてのやり取りはこの王さんが担当です。

一つ注意ですが、PeachはLCCであるためか上海空港内に専用カウンターはありませんし、この王さんも実はPeachの社員ではないし、そのため日本語もできません。

王さん曰く、上海浦東空港で仲介会社を通してグラウンドスタッフを募集し、人員を各航空会社に配置するという流れのようです。これまでにアメリカ系の航空会社、アジアの航空会社、そしてPeachと3年ほどの間に3つの航空会社を経験しています。日本で言ったら派遣社員ということになるのでしょうか。

そんな王さんでしたが非常に頑張って動いてくれました。

ちょっと余談にはなりますが、王さんが言っていました。やはり日系の会社はサービスがいい、前いたアメリカ、アジアの航空会社だったら、荷物がなくなってもアフターサービスをしないで放っておく(すぐにお金で解決)…と。なんとも怖い話です。

上海浦東空港の対応

私の印象としては杜撰、その一言です。

まず、荷物がないことを報告しようと、荷物窓口を尋ねるも誰もいません。よく見るとフロアの反対の方(客が誰もいない方)にもう一つ窓口があり、机に突っ伏し寝ている男性がいます。

事情を話すと、ターンテーブルに連れていかれその人がチェック、やはりないということで窓口に戻ります。すると他のスタッフがやってきて、またターンテーブルに連れていかれます。やはり見つからず、窓口に、すると別の上司らしき人が現れ同じことを繰り返す。

この窓口は客がたくさんいる方の窓口ではなく、誰もいないところで結構な距離があります。そこを3往復も歩かされました。結局見つからず、一枚『未着手荷物申告書』に記入するように言われます。記入を終えると「見つかったら住所に送ります」それで終わりです。

また、ターンテーブルに連れていかれた際、その担当職員が行ったついでに受け取り手の現れていない荷物を窓口までもっていくのですが、蹴るわ投げるわ客が見ている中で行うのです。あなた方が扱っているのはゴミなのか?と言いたくなるようでした。

その日は仕方なしに空港を離れ、居住地蘇州に戻ります。翌日自分で電話、2日後メールで問い合わせ、3日後に中国人に電話でをかけてもらい確認をするのですが、やはり誠意が全く感じられません。メールも電話も「ない」の一言、友人が電話した時はまったくの素人だったのか、通話、保留が5回ほど繰り返され、ちょっとした確認に分を費やしました。

それと不満をもう一つ、電話番号教えるのはいいですが、「21」の前に「0」を付けなければいけないこと、ちゃんと言ってください!!最初電話も通じずどんなに不安になったことか……。

上海空港警察の対応

警察に関しては態度が大きく、「 为人民服务 (人民のためのサービス精神)」が感じられません。

実はPeachに頼み空港の監視カメラを見せてもらえるようにお願いしていました。2月24日のことです。前日23日、先ほどの王さんが空港警察と話をし、許可をもらっていました。いざ空港に着き、窓口に向かうと、なんとそんな話はきいていいないというところから始まるのです。いろいろと押し問答が繰り返され、かれこれ1時間半は待たされました。

前日の応対者が不在でこのような事態になったのですが、それなら引継ぎくらいしておいて欲しいものですね……。その後監視カメラの映像を見ましたが、画質も荒いためもちろん見つかるわけもなく、失意のまま蘇州へ戻りました。

それと、被害届を出そうと思った時に言われて「え?」と思ったことがあるのですが、警察の扱う事案は管轄するエリアごとに分かれているようです。事件であれば納得できますが、遺失物も管内以外では共有がないとのことでした。つまり、私の行った空港警察は空港内のみの遺失物が対応可で、その他上海市内の各所での遺失物はそこへ行って調べないといけないということです。

ロストバゲージ確定後の補償

3月15日に賠償の話があり、3月30日にすべての賠償が履行されました。

賠償額の原則

賠償額は国際的な取り決めがあり、航空会社の加盟している条約により補償が異なります。

ワルソー条約による補償

手荷物の最大332SDR
受託荷物の最大17SDR/㎏まで補償
(手荷物…約51,000円、受託荷物…約2,600円/㎏)

モントリオール条約による補償

最大1,131SDRまで補償
(約174,000円)

18年4月3日現在のレートより 1USD=0.686573SDR 1USD=105.84JPY

損害額を超える分の請求に関しては保険等で賄うことになります。私は旅行保険も加入していませんでしたし、クレジットカードに付帯の保険ではロストバゲージまで保障するものは少なく、私の場合も対象外でした。

私の場合の賠償額

以下はPeachによる賠償の結果です。

現金 … 93,000円
Peachポイント …30,000円相当

被害物品の申請リストよりPeach社内規定の額で算出されます。現金やカード類は補償外で、その他の物品が対象です。

今回の紛失状況や、事後の対応等みているとPeachに賠償をしてもらうのはなにかすっきりしません。上海空港川に問題がありそうですので…。しかし決まりだから仕方がないですね。

被害額は賠償金の3倍近くありますし、大切にしていた思い出や、努力してつくった資料等これで取り戻せません。それでも日系の航空会社であったのがせめてもの救いかと思います。賠償のPeachポイントもPeachの厚意によるものです。

ロストバゲージのダメージを減らすには

こういう面倒なことに巻き込まれると人間不信にも陥りますし、仕事や私生活にも少なからず影響があります。極力避けたいところです。

しかし、いざというときのために対策をとっておいた方がいいですね。

  1. 貴重品は絶対にスーツケースにいれない
  2. ネームタグをつける
  3. ゴムバンド等わかりやすい目印をつける
  4. 万が一のために保険に入っておく

貴重品は手荷物で持つ

現金や貴重品は多少重くても預けずに手荷物で持って入りましょう。…と過去の自分に言ってやりたいです。

現地ですぐに使うもの、必ず使うもの、ないと困るもの等も手荷物でもった方がいいと思います。

ネームタグをつける

もしターンテーブルなどで盗もうと思った場合、パッと見て特徴のあるものは避けますよね。誰かの目に留まり足が付きやすい上、監視カメラでも特徴がとらえやすいため、盗もうと考えないと思います。

そこで何かわかりやすい、少し特徴のあるネームタグなど良いかと思います。

ネームタグの利点は、盗難防止に役立つだけでなく、航空会社の手違いにより他の空港に送られてしまったという場合にも有効です。シールで貼られた荷物シールははがれてしまうことがあります。そんな時に名前があれば一目瞭然です。

ただ1つ注意が必要なのは個人情報が悪用されることがあるようです。ターンテーブルで名前をチェックした後、到着ゲートで迎えに来ている業者を装い詐欺を行う事例があるそうです。

目印をつける

今回監視カメラ映像を確認し痛感したのはスーツケースを預ける際に目印となる派手なもの、わかりやすいものをつけておくべきだっとということです。

例えばこんなのが販売されています。100円ショップにも似たものがあります。

上のゴムバンドはネームタグもついていますので、手違いで他の空港に送られてしまった際にも有効ですね。

また、わざわざ購入しなくても、バンダナを持ち手にきつく縛り付けるとかでもよいかもしれません。

ロストバゲージ対応クレジットカード

万が一を想定して保険や対応のクレジットカードを持って置くのも1つの手です。

しかし、保険はもちろんのことクレジットカードも無料のものではロストバゲージまで補償してくれるものはありません。少しだけロストバゲージ対応のクレジットカードもご紹介していますので、興味のある方はこちらを御覧ください。

まとめ

上海浦東空港で遭遇したロストバゲージ体験をご紹介しました。

一時的なロストバゲージであれ、完全紛失であれ、なくなると大きな痛手になります。完全に防ぐ方法はありませんが、万が一遭遇してしまった時に被害を最小限に抑える対策はしておきたいものです。

お伝えしたように補償の限度額が条約によりきまっています。申告した荷物の額全てが保障されるわけでもありません。私の例を参考にしていただければと思います。

また、いざというときのためにロストバゲージ対応の保険に入っておくのもわるくないかもしれません。少しでも被害を少なくしたいですね。

ブログランキングにも参加しています。よろしければリンク先を一度クリックして訪れていただけると嬉しいです。

にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へにほんブログ村

お読みいただきありがとうございました。

この記事を書いた人

JUNP

2008年から中国で日本語教師をすること早10年。中国でできないツイッタ-始めました。よかったらフォローお願いします。

  • ブログランキング・にほんブログ村へ