『みんなの日本語』第9課・10課の難点、PPT&教室活動教材

日本語教育で使われている『みんな日本語』(スリーエーネットワーク)を基にパワーポイント教材、教室活動教材を作って授業をしています。市販・オリジナル教材もほぼ同じ順序で文型・表現が導入されていますので、皆様に参考にしていただけると思います。

第九課、第十課編です

また、本記事では主に中国人に対して授業を行う際の難点も併せてご紹介いたします。

その他の課は以下のページからご覧いただけます。

第9課の難しいポイント

第9課で学ぶ項目(文型・表現・単語)は主に以下の文型、表現です。

  • ~が好きです/嫌いです
  • 上手、下手、得意、苦手
  • 頻度、程度副詞
  • ~があります(所有)
  • 理由の「から」

人と初めてあった時、面接などでする自己紹介にも使える表現を学びます。

助詞の「が」

?私は映画は好きです
?私が映画は好きです

日本人でも説明のできない「が」が登場します。

実は9課だけだと混乱はそれほど起きません。「AはBがC」というように言えば、Aの性質としてBがあり、Bには「が」をつければいいと覚えさせてもいいからです。しかし、10課や11課で「~に~があります」を学んだり、いろいろな構文を学ぶうちにごっちゃになり、「が」と「は」の違いはなに?と思うようになります。

しかし、その時に頑張って「こうです!」と一言で言って理解できるほど簡単ではないですね。

上手、得意、苦手、下手

中国語の漢字と意味が違う日本語は多数存在しますが、これらもそのうちの1つと言えるかもしれません。

得意・・・日本語でも「得意げになる」というように自慢っぽくなることをいいます。
下手・・・手を下す、手をつけるなどの使い方でよく使います。

中国語との違うところは覚えればいいのですが、それ以上に「上手と得意」、「下手と苦手」の違いを理解することが難しいようです。

?〇〇さんは勉強が上手です。
?私は単語を覚えるのが下手です

また、間違いとは言えませんが、家族を褒める表現をよく使います。

・弟はギターが上手です。
・母はきれいです

日本ではあまり身内を褒めることはしないですよね。「けっこうできます」や「頑張っています」などはいいますが、あまり他人に対して身内を直接的に褒めないと思います。しかし、中国ではよくあることなので、上のように言ってしまいがちです。

程度副詞

わかりますーー(とても)よくーーだいたい

ありますーー(とても)たくさん

好きーーーーとても

それぞれの程度が高いものをあげると同じではないため混用が起きることがあります。

理由の「から」

中国語では「因为~」というように冒頭に理由を表す言葉を置きます。そのため、「~から」というのは最初慣れないようです。

また、日本語教育では「ます形」から勉強するため、「行きますから」「元気ですから」という形を練習します。しかし、実際理由を話す場面を考えると「行くからです」「元気だからです」という形もよく使いますし、こちらの方が相応しい場面がありますよね。

最初にここで「ですから」「ますから」を覚えることによって、その後「からです」を難しく、また変に感じる学習者もでてきます。しかし、この時点で普通体を学んでいないので仕方がないでしょう。

第10課の難しいポイント

第10課で学ぶ項目(文型・表現・単語)は主に以下の文型、表現です。

  • ~に~があります/います
  • 誰も/何も
  • ~は~にいます/あります
  • ~や~(など)

存在の場所「に」

ここでの混乱ポイントは2つです。

  • 「に」なのか「で」なのか
  • 「が」なのか「は」なのか

助詞の概念が中国語話者にはないので、理解が難しいです。「場所+に+動詞」だけであれば、混乱はないのですが「場所+に+存在」、さらに後に「に置く/にあげる/教える」等を勉強すると中には混用し始める学習者がでてきます。

「が」と「は」については理解もおしえることも難しいので、この時点では「~に~がある」をこのまま覚えさせるのが無難だと思います。

誰・何・ある・いる

意外と使い分けが難しいのがこれです。

  • 誰がいますか
  • 何がいますか
  • 何がありますか

人の場合は「誰ーいる」の対応ですが、物、生き物や動物などは「何」に対して「いる/ある」の違いが出てきます。

T:教室に何がいますか
S:?田中さんがいます

ここでは「何もいません」の答えを期待しているのですが、上のような回答をする学習者も少なくありません。

~は~にいます/あります

これは1つ目の「~に~があります/います」と同時に練習しますが、確実に「??」が頭に浮かぶところです。どうして順番が変わるだけで「が」が「は」に変わるのかというわけです。

第2版の『みんなの日本語』には解説が付記されているので、それを見てあとは練習で覚えさせるしかないでしょう。

PPTと教室活動教材ダウンロード(無料)

日本語教育第九課及び第十課の授業で、あるいは授業準備の参考としてお使いいただけそうなオリジナル副教材を配布致します。ダウンロードは下記ボタンよりダウンロードしてお使いください。

 第九課 

内容:

  1. 第九課パワーポイント
  2. 教室活動プリント

 第十課 

内容:

  1. 第十課パワーポイント
  2. 教室活動プリント

何かお気づきの点、修正すべき点などありましたら、ご連絡いただけますと幸いです。

この記事を書いた人

JUNP

2008年から中国で日本語教師をすること早10年。中国でできないツイッタ-始めました。よかったらフォローお願いします。

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